【実録】社畜が退職して27万9945円の未払い賃金を返してもらった全手法を公開

ブラックおすすめ

どうも!

キャンプ場制作ニート成松(@NariShige03)です。

私は昨年の7月末にブラック企業を退職し、現在みんなのキャンプ場制作を目指して京都の山奥で同居人含めて3人で暮らしています。

ブラック企業といっても、ピンからキリまであるとは思いますが、

毎日13時間労働、有給は0日、残業代は出ない。もちろんボーナスもなし。休憩はない日がほとんど。

これだけでも、多少なりブラック企業な空気を感じ取ってもらえるかと思います。

そんな成松が、

退職してから未払い賃金を払ってもらうために行った全手法を、ここに記録としてまとめさせていただきます。

未払い賃金の話

-スポンサー広告-

未払い賃金とは?

最初に未払い賃金について、簡単にですが説明させていただきます。

未払い賃金とは、労使協定に基づいて支払われるべき賃金が、期日までに支払われなかった場合に発生する賃金のことです。

例えば

給料が、月末〆の翌月15日払いだった場合、1月分の給与が2月15日時点で支払われていなければ、一月分の給与が未払い賃金になります。

成松の場合は、

残業代が一切支払われていなかったので、2年間働いていた全期間においての残業代が未払い賃金でした。

未払い賃金の支払いについては、労働基準法第11条、第24条に定められており、支払われていない時点で、労働基準法違反となっています。

未払い賃金を支払ってもらうための注意事項

s-98e6bcadbaee811206d5c750b673a40a_s

次に、いざ未払い賃金を払ってもらおうと思った際に、気を付けるべき点を3つご紹介します。

1.未払い賃金は自分で請求しなければならない。

未払い賃金が発生している場合、会社側に自分から請求しなければなりません。

会社側はもちろん支払う義務があるのですが、訴えられたり請求されない限り払ったら損なので、払ってくれないところが多いでしょう。

そもそも、未払い賃金が発生していることに気付いていないこともあるかもしれませんので、しっかりと自分が行った労働に対して発生している賃金が、全額支払われているか確認しましょう。

2.未払い賃金の請求権には時効がある。

いざ未払い賃金を払ってもらう!

ってなっても、一体どれだけの期間さかのぼってもらうことが可能なのでしょう。

例えば10年間働いていて、一度も残業代が支払われていない場合、10年間もの残業代を支払ってもらうことは可能なのでしょうか?

応えは残念ながら不可能です。

労働基準法には請求権について、消滅時効が設定されており、

第115条

「この法律の規定による賃金(退職金を除く)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によって消滅する。」

退職金については、5年間。

未払い賃金については2年間と、時効が定められているのです。

3.未払い賃金請求は個人でできる。

未払い賃金の請求と言われると、難しく感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、

一般人でも弁護士等を利用せず、自分の力のみで請求することができます。

私も、無事に27万9945円の未払い賃金を支払ってもらうことができました。

弁護士を通して裁判をする!!

ってなると、時間もかかるっと思われるかもしれませんが、

私の場合は、自分から請求をするだけで、裁判は行っておりません。

その方法を解説させていただきます。

実際に未払い賃金を支払ってもらうための方法

s-4969ba841a8b94fb29aeb69f4f5e2fb1_s

お金の話になるので、少し汚い部分も出てくるかもしれませんが、ブラック企業に勤められている方で、会社から正しい賃金を支払ってもらっていない人のためにも、ありのままに私が行った方法を公開したいと思います。

未払い賃金請求ステップ① 未払い賃金を計算する。

まず、最初のステップですが、未払い賃金を請求する前段階として、どれだけの未払い賃金が

発生しているのかを計算してみましょう。

例えば、これから自分が請求しようとしている金額が5万円程度であれば、労力と会社との関係性の悪化を考えるとやらないほうがいいかもしれませんし、

100万以上返ってくるなら、退職してから次の仕事を探すまでの資金にはなるかな?

みたいな感じで、だいたいのイメージを掴むためです。

また自分のモチベーションにもつながる部分だと思いますので、まず最初にどれだけあるのかをざっくりでもいいので計算してみましょう。

私の場合は、未払い賃金=サービス残業代でしたので、残業代を算出しました。

残業代 = 時間外手当 = 基本時給 * 1.25 * 残業時間

時間外手当は基本時給の1.25倍であることは法律で定められていますので、自分の基本時給さえわかっていれば、簡単に残業代は計算できますね。

基本時給については、会社の就業規則に記載があるかと思います。

ざっくり計算するなら

月の残業時間が60時間だとして、2年間まったく支払われていないのであれば、

未払い賃金 = 基本時給 × 1.25 × 60 × 24

基本時給が1200円だとすると、

未払い賃金 = 1200 × 1.25 × 60 × 24

= 216万円

ですね。

成松の計算した結果は、2年間で未払い残業代が61万9679円発生していました。

未払い賃金請求ステップ② 未払い賃金の証拠集め。

請求に当たって、重要になるのが”証拠”です。

実際に、自分がどれだけ労働したのか、それに対する賃金がいくらだったのかを客観的に示す必要があります。

そのために重要になるのが

タイムカードと、給与明細です。

タイムカードは正確な労働時間を示していない?

というのも、ブラック企業だと正直タイムカードが当てにならないケースがほとんどです。

私の勤めていた会社もそうでした。

定時の1時間前には出勤して、準備とデスクワーク。

勤務開始の定時になれば打刻して形式上の出勤。

定時の退勤時間になれば打刻して形式上の退勤、そして、〆作業と日報の制作などデスクワーク。

というように、勤務実態とタイムカードの記載時間には大きな隔たりがありました。

タイムカードは、定時勤務を示すためにいいように使われるだけのもの。というのが、正直な感想です。

また、打刻漏れがあった際には、手書きで定時で記入されるので何時に帰ろうが残業はタイムカード上発生していませんでした。

しかしながら、勤務時間についてタイムカードを参考にして客観的な事実とすることは、当たり前に行われていることですので、タイムカードを証拠として提出する必要があります。

なので、自分の労働の実態に則した打刻を行ったタイムカードが必要になります。

しかし、私の場合、タイムカードの打刻を正確に行うことは不可能でした。

そこで、終業後に毎日メールを送るようにし、そのメールの送信時間を、実際の終業時間として提出しました。

電子メールのデータはすべて保護しておき、提出を求められた場合には、応じれるようにしていました。

給与明細は残すべき?

次に、給与明細についてですが、これは私は提出することはありませんでしたが、

弁護士に相談に行く際や、労働基準監督署に違反申告に行く場合などに、証拠として提出が可能になりますので、手元に残しておくべきです。

また、見返すことで、支払われている賃金が、正確な賃金かも確認できるので残しておくことをおすすめします。

未払い賃金請求ステップ③ 請求書の作成

ステップ1とステップ2で、自身の未払い賃金に関する証拠と金額が求められたと思います。

次は、いよいよ請求書の作成です。

ちなみに、私は未払い賃金の請求については退職してから行いました。

勤めながらでも、できることかもしれませんが、やはり残業代も払ってくれない会社に勤め続けるのもしんどかったですし、請求した後の会社との関係性が悪化することは予想できたので、退職してから行うことにしました。

ということで実際に私が提出したものを参考に例文を載せてみます。

例文|すでに退職している人向け

平成○○年○○月○○日

請求書

被請求人 ○○株式会社 ○○ ○○殿
請求人  ○○ ○○貴殿に対し、下記のとおり請求いたします。

請求人は、平成○○年○○月○○日より、貴社と雇用契約を結び平成○○年○○月○○日まで労務に従事してきました。
しかし、従事している間に支払われた給与について貴社規定に基づき支払われるべき時間外手当等が、支払われておりません。請求する未払い賃金分については正確な金額を貴社にて算出いただきますようお願いいたします。

つきましては、正確な未払い賃金及び、これに対する平成○○年○○月○○日から支払済みまで商事法定利率年6パーセントの割合による遅延損害金を、本書面到達後、14日以内に下記まで振り込みにてお支払いください。

なお、期日までに未払い賃金がお支払いいただけない場合、労働基準法第114条規定の付加金を加算して民事上の請求を行い、かつ、労働基準監督署への労働基準法違反に基づいた告訴状の提出を行って参る所存です。


金融機関名:○○銀行
支店名:○○支店
口座種別:普通預金
口座番号:○△□○○△□
口座名義:○○ ○○

以上

意識した点としては

・支払期日の明確化

・法的手段をとるという意思表示

・未払い金に対する利息の請求

の3点です。

よかったら参考にしてみてください。

また、請求書の送付方法ですが、

ただの郵便で送るより、”内容証明郵便”を使って送付する方法をお勧めします。

これについては

こちらの記事に詳しく書いてありますので、参考にしてみてください。

【残業代を取り戻せ】未払い賃金請求してきました!

あと、請求書と一緒に、未払い賃金の算出結果と証拠となるデータを提出することをおすすめします。

それがないと、何の根拠を持って請求してきてんねん!!

ってなっちゃいますので。

未払い賃金請求ステップ④ 弁護士とのやり取り。

ステップ③までで、請求して終わりと思った人すいません。

請求して素直に相手の会社が対応してくれれば問題ないのですが、たぶん素直には応じてくれないでしょう。

私の場合、相手側の顧問弁護士のような方が仲介役となり、返事をいただくことになりました。

もし、あなたが未払い賃金を請求した場合も、弁護士さんと闘いになることが予想されますので、いきなり〇〇法律事務所から郵便が来ても、驚かないでください。

基本的に、弁護士さんは法律に則って対応してくださるだけなので、高圧的な態度で門前払いみたいなことにはなりません。

さてこっからは、それぞれの状況に応じていろいろなやりとりがあると思いますので、成松の場合について書いていきたいと思います。

請求書への代理人(弁護士)からの返答

まず、弁護士から回答書をいただきました。届いたのは請求書を送ってから1か月後でした。

私が設定した支払期日(到着から14日以内)までに会社からあった返答は、社内協議をして決定するので、返事を待ってほしいとのことでしたが、いきなり弁護士から連絡がきて内心びびりました笑

回答書の内容は次のような内容でした。

・電子メールは客観性にかける。

・タイムカードが打刻されている分については、打刻時間で計算する。

・再計算した金額27万9945円の支払いは可能である。

・これでいいなら、示談書を作ります。

とのことでした。

私が請求した金額は61万9679円。

それが27万9945円まで減ってしまいました。

たしかに、電子メールの送信時間を参考に算出した時間というものは、相手側(会社)からすると、証拠として取り扱いにくいのでしょう。

タイムカードについては、退勤時のみ正確に打刻しているときがあったために、ある程度の残業代は計算上発生していたようです。

これがもみ消されていたんだから、請求するべきですね。

ただ、終業時間のみしか残業代は算出されておらず、始業時間前に行っていた業務については一切認めてもらえませんでした。

(請求したのは終業時間後の残業代のみ。これは、自分の持っていたデータが、終業時間のメールのみだったために、正確な始業時間を示すデータがなかったためです。)

こちらも弁護士に相談してみることに

このままでは、自分が働いた給料の半分(しかも終業時間後の残業代のみ)しかもらえないし、このまま示談に応じるのも悔しいので、こちらも弁護士の方に相談することにしました。

【未払い賃金請求】会社への返答に困ったので弁護士に相談してきた

返答書を作るために、2回同じ弁護士さんに相談させていただきましたが、2回とも無料で相談に乗ってもらえました。

無料で弁護士に相談できるところも多いので、もし未払い賃金がある人は一度相談してみるのもおすすめです。


>>弁護士に無料相談する

そんなことで作成した返答書の内容はこんな感じ

・計算結果を見たが、受け入れられるものではない。

・タイムカードは勤務実態を正確に表していない。

・始業時間前の打刻については計算されていないのはおかしい。

・払ってくれないなら、司法の場で戦いましょう

・その際は、61万9679円に、早出残業代・遅延損害金・付加金を加えた金額で請求させていただきます。

といった感じの強気の内容でした。

弁護士さんに相談して、添削してもらえたので、こちらの言い分はかなり伝わるのでは?

と期待していました。

請求書の返答への返答の返事

さて、意気揚々と相手からの返事を待っていたのですが、期待していたものではありませんでした。

内容は単純明快。

・言い分には答えられない

・27万9945円しか払わない

・それでいいなら示談書を作る

という感じ。

最初の返答から一切、何も変わりませんでした。

この返事を見て、怒りが湧いてくるというよりかは、何を言っても相手が基本証拠としている”タイムカード”の打刻時間しか認められないんだなってのがわかりました。

おそらく、いろいろ計算して最小の支払い金額になるように計算されているのでしょう。

私の計算では通常の残業時間についてのみでも61万9679円。さらにこれに早出残業がつけば100万は超えると想定していましたが、会社側が用意しているのは27万9945円のみ。これ以上、支払うことは考えていないのだと感じました。

また、この時期に自身の引っ越しなどもあり、全額を支払わせる!!

というやる気のようなものが奪われていってしまいました。

「支払ってくれるだけでもありがたい」

これは親から言われた言葉なのですが、確かにそうかもしれません。

しかし、間違っているのは相手だ!!

そんな思いもありながらも、これ以上の闘いを続けるのが正直しんどいなと思う気持ちもありました。

退職を決断してから、

有給を勝ち取るための闘いや、退職前の店長との面談、労働基準監督署へ相談に行ったり、自己都合退職から会社都合退職にしてもらうためにハローワークへ異議申し立てを行ったり。。。

まず自分が結果を出すことで、

少しでもブラック企業に苦しめられている人にとって希望になれたら!!

そんな思いを持っていましたが、疲れてしまいました。

すいません。

会社との闘いに負けたのかもしれない。

私は会社との闘いに最後の最後で負けてしまったのかもしれません。

結果として、相手側が提示した金額で示談に応じることとなりました。

この決断をするのに、相手からの返答をいただいてから2か月もの時間をかけてしまいました。

というよりも、示談に応じるという決断をする自分が情けなくて、忘れようとしていた。というのが本音でした。

しかし、2016年中に決着をつけたい。

そう思って、昨年末に返答書を制作し、示談に応じる旨を伝えました。

そして、1月12日に

相手の弁護士の方から示談書を送っていただき、示談成立となりました。

未払い賃金請求のまとめ

s-3d194f227e0ea4020f722971e84596a0_s

今回、ブラック企業からの退職を通して、未払い賃金を請求し支払ってもらうことができまっした。

しかし、未払い賃金の請求権利があるのは2年間しかありません。そのため、何十年も未払い賃金が発生し続けている場合でも、直近の二年間分しか請求できません。

そう考えると、非常に労働者側にデメリットの多い部分だと思います。

ブラック企業は労働者を正しい労働基準に則って雇っていません。

しかし、労働基準法違反での罰則は低く、違反することで得られるメリットより、罰則で受けるデメリットのほうが小さく、違反しなければ損くらいなものです。

昨年は電通での過労死事件が取り沙汰されましたが、過労死自殺はそれだけではありません。

WS000001

出典:過労死等に係る統計資料

こちらは内閣府と警察庁が出している自殺統計になりますが、平成25年度で自殺者数が約2万7000人。

そして勤務問題を原因とする自殺者数は2323人です。

年間で2323人の方が、労働問題を抱えて自殺されているということが非常に恐ろしく思います。平均したとして、一日で6.36人の方が亡くなっています。

こんな状況を見ていると、日本の労働環境は恵まれているとは思えなくなってきますね。

働かなければ生きていけないのかもしれませんが、働くことで死の選択を選ぶことになっている人がいる。

国民の三大義務のひとつである勤労の義務。

その義務を全うするために働いて殺されてしまうなら、その義務を果たす必要に疑問が見えてきます。

確かに、働くことは尊いことですし、自身の生活に張りをもたらせてくれるものかもしれません。

しかし、ブラック企業が行っていることは、許されることではありませんし、それで多くの方が被害に合われているのが日本の現状です。

ブラック企業に苦しめられている人が、まず疑問を持っていただき、自身の道を見つける手助けがしたいなって思っています。

退職することは不安かもしれませんが、失業給付の制度など日本にはしっかりと整備されています。それに、今回のように未払い賃金の請求も少し頑張れば可能ですし、生活資金に困ることはないと思います。

このままブラック企業に勤めて、消耗し疲弊し忙殺されていく。

それが正しいことかどうか考えてもらえたらなと思います。

もし、何か困っていることがあれば相談にも応じますので、ご連絡いただければと思います。

↓ご相談はこちらから↓

コンサル受付中

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で成松をフォローしよう!